〔作家インタビュー〕d-NH《前半》

9/12/2016

〔 作家インタビュー 〕

 

 

今回のインタビュー企画はd-NHの萩原ナオキさんです。

d-NHのルーツをさぐるインタビューは前半と後半に分けて掲載します。

後半では布目象嵌の製作プロセスも写真付きで公開致します。

d-NH Accessories

デザイナー・クラフトマン 萩原ナオキ

1972年生まれ、学生時代 ものづくりの楽しさに魅了され、独学でアクセサリー作りに没頭したことがスタート。

 

萩原ナオキさんの作品は造形としてイメージされた形が高い技術と共にアトリエから生み出されていく。1999年よりセレクトショップを中心に販売をスタート、近年は布目象嵌をアクセサリーに展開、金属のそれとは印象の違うマットなテクスチャーを生み、着ける人の素肌に優しく馴染み、ミニマルでありながら上品な煌めきを与えてくれる作家として幅広い年代層に注目されています。

そんな萩原ナオキさんに当店で展示をはじめるタイミングでインタビューを企画しました。

お話ではカッコイイにあこがれる萩原さんですが、実は行きあたりバッタリ人生?

メディアには普段出てこない面も今回は無礼講で掲載します。難しい話は無しに気さくにインタビューに応じて頂きましたが、創作と制作は強い信念をもって取り組んで活動していることが感じて頂けると思います。

HT: ブランド名の由来を教えてください

d-NHのdはdelfino (デルフィノ)イタリア語でイルカという意味です。高校生の頃からいいなと思っていたもの実際商標を取ろうとしたら、他社さんがとっていたので使えなかった、だから頭文字のdだけのこして、イニシャルと組み合わせた。

つまり、デルフィノ ナオキハギワラです。

 

HT: アクセサリー製作を始めたきっかけを教えてください。

高校時代から自分で作るということからスタートしていますね。

ジュエリーの前は、洋服のリメイクが好きでした。

革のポーチ、Gジャンの襟の切り返しなど、自分でリメイクしていたんです。

欲しかったものが買えなければ、自分で作っていました。

 

HT: アクセサリーとの出会いはその後なんですね?

当時原宿にあった、ゴローズのインディアンジュエリー、シルバーのイーグルにターコイズがあしらわれたもの。それがとても欲しかったんですよ。

もちろん16歳の高校生に買えるようなものではなく...当時1万6~7千円かな。 

見に行ったんですけど、自分で作れるなと考えてしまったんです。

自分でつけたいものを自分で作ってしまえ、というのが全ての始まりかも。

そのまま東急ハンズに行って素材を購入しましたね。店員さんに必要なものを聞きながら。ちなみにそのゴローズのリングはその後購入しましたが、なぜか分解したんです。どうなっているのかという興味本位でした。

 

HT: イメージ的にインディアンジュエリーと今の作品はつながらないのですが?

インディアンジュエリーの土臭い感じより、洗練された造形美に興味を持つようになりました。

大学生時代ですかね。

アルバイト先のイタリア料理店でイタリア人(アクセサリーなどの行商人)と出会ったことや、友人が滞在していたことから、イタリアに行ってみようと思いました。

そのイタリア人に、イタリアンジュエリーを見せてもらったりしていて、興味が湧いたんです。宝石というより、地金の素材感と造形に興味がありました。

stoffaシリーズ

 

HT: アクセサリーやジュエリー作家を目指すきっかけは?

高校生の頃 当時渋谷にあった、BEAMS TIMEの1階にあるジュエリーのケースを見たんですね。そこに自分の作ったものが並んだらカッコいいなぁ~と思ったのはきっかけの一つでもあります。

実際に商売になるには10年以上かかっていますが...友達に売ったりはしていましたよ。

 

HT: でもジュエリーやデザインの専門学校に行かなかった?

大学は商学部で貿易を専攻してました。ジュエリーへの興味が膨らんで大学卒業後、ジュエリーもやっているハンドバックのメーカー商社に就職しました。

当時 私がジュエリー業界に抱いていたイメージは下町の職人系のイメージで、カッコよくない気がしていました。

 

その会社はイメージがよく、ジュエリーもやっているということで就職しましたが、結局ジュエリー部門が無くなってしまったんです。

すぐに辞めるのもさすがにと思って、ハンドバックの材料調達、職方さんの生産管理、小売店のMDを担当するなどしていました。

このまま一生を過ごすのも夢がないと思い、そこからまた制作活動を再スタートしデザインフェスタに出展したんです。それが96年か97年のころですかね。

 

そして少量ながら渋谷の洋服屋さん、キャットストリートの雑貨系セレクトに置いてもらったりしてました。

仕事もしていたので、アクセサリーを商売にするということから離れている時期もありました。もっと最初からその気が続いていれば、ジュエリーの学校にでも行っていたかも?

 

HT: d-NHとしての活動はいつ頃からですか?

1999年にBEAMSさんでの取り扱いが決まり、本格的なお仕事としてd-NHの活動がスタートしました。

売り上げが安定した頃、2002年に独立するまで会社勤めをしながら制作活動をしていました。
半ば会社黙認の部分もありましたが、両立するのはかなりの体力が必要でした。

colore-gemmaネックレス

 

HT: デザインの「元」となるものはありますか?

イメージの元にしているものは特にありません。

日常にある「かっこよさ」みたいなものから生み出されていると思います。

あ、この線きれい、面がかっこいいとか。

 

デザインも書くが、線や面を頭に描く

最終的にシンプルになることが多く、簡単に作っているように見えるかもしれません。

しかし、頭の中では大きくイメージを広げて、実際に製作する時はどんどんそぎ落としていくので、完成までには多くのことを考えながら作業していますよ。

製作していくうちに気が変わっていくので ともかく作り始めてしまい、何回もやり直すことが多いですね。

ゴテゴテと装飾したくなることもありますが、なるべくフラットに、体になじむ形状の方がカッコいいかな、と思います。

fluttiシリーズ

stoffaチェーンブレス

 

HT: ジュエリーとアクセサリーの違いについてご意見をうかがえますか?

自分のイメージとしてはアクセサリーと言いたいのは、カジュアルなもの。

宝石が入ってもそう言いたいです。

ジュエリーは資産価値のあるようなイメージかな?

アクセサリーは装身具なので、身につけて心地よいイメージです。

手触り・付け心地を大事にしたいと考えます。

つけたときに隣の指輪に当たらないとか、細かな部分を意識します。

会社につけていけて、夜までつけていられるような。

(布目象嵌はデリケートなので、炊事やお風呂のときは外して頂くようにお願いしていますが)

 

[ 後半に続く ]

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